2012年に日本の政党政治に見られる最大の特徴は、新党が次々と結成されることと「第三極」の政治勢力の結集を目指そうとした合従連合の連続である。その原因は衆議院の総選挙にある。第46回の総選挙によって、衆議院における諸政治勢力の議席が確定された。「第三極」の争奪戦の中で、中左翼勢力の日本未来党は失敗し、新興右翼政党の日本維新の会は衆議院の第三党になっている。自民党は圧倒的勝利を獲得して、民主党から政権奪還を実現した。日本の政党政治発展は、国民を「右側」に誘導する要素を増加させる一方で、「中左側」の要素がさらに分裂し萎縮されつつある、という非常に憂慮されるべき情勢となっている。一党優位の自民党が安倍総裁の指導のもとで、更に右傾化になっていき、暫くの間は、それをうまく牽制できる中左翼勢力がなかなか現れてこない。
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